パソコンを使用していると、何かしらの原因で急に動作異常が発生することがあります。
また、これらの動作異常は、主に“フリーズ”、“ハングアップ”、“クラッシュ”の3つに分類され、それぞれ特徴や対処法は異なります。
今回は、これらの違いについて詳しく解説したいと思います。
フリーズの概要や特徴
コンピュータやソフトウェアの動作が停止し、操作を受け付けなくなる現象や状態をフリーズといいます。
「フリーズする」「固まる」などと表現されます。
一般的には、時間経過や特定の操作で解除されるような一時的な停止状態を指し、パソコンが過負荷などの原因により、物理的に停止して制御を受け付けなくなる場合に発生します。
つまり、画面が固まっているように見えて、実は処理に膨大な時間がかかっているだけの状態だということです。
ハングアップの概要や特徴
利用中のアプリケーションやコンピュータが停止、あるいは正常に動作しなくなり、入力装置からの入力ができなくなった状態のことをハングアップといいます。
フリーズとほぼ同意語であり、これらは明確に区別されているわけではありませんが、ハングアップという場合は、一切の操作が不可能になり、まったく制御不能な停止状態を指すケースが多いです。
つまり、時間経過で解除されることはないということであり、基本的にはシステムを終了し、再起動させるしかありません。
クラッシュの概要や特徴
パソコンのシステムや、内部で動かしているアプリケーションに問題が発生し、異常終了することをクラッシュといいます。
アプリケーションがクラッシュすると、保存していない作業中のデータは失われてしまいます。
場合によっては、データが破損してしまい、開くことすらできなくなることもあります。
また、OSがクラッシュした場合には、画面上に見慣れないメッセージが表示されたり、青い画面が表示されたりして、電源が落ちることも考えられます。
再び電源がつけば問題ないですが、最悪の場合はシステムファイルが破損し、パソコンが起動しなくなる可能性もあります。
フリーズの対処法
パソコンがフリーズした際には、焦らずに数分待ってみましょう。
プログラムの処理に時間がかかっているだけで、処理が終了すれば操作できるようになる可能性があります。
特に、画面中で青い円が動いていたり、カーソルの横に円や砂時計が表示されたりする場合は、何かしらのプログラムが作業中もしくは処理が終わるのを待っている状態のため、数分待機することをおすすめします。
また、ハードディスクのアクセスランプが点滅している場合も、パソコンが作業中であることを表しているため、待機することで再び動作する可能性が高いです。
マウスやキーボードが動く場合は、一度パソコンをスリープ状態にするのも1つの手です。
これらの対処を行っても動かない場合はハングアップの可能性が高いため、また別の処理が必要になります。
ハングアップの対処法
前述の通り、ハングアップの場合は操作がまったく不可能になるため、システムを終了して再起動させるしかありません。
アプリケーション単体が停止した程度の比較的軽度なハングアップであれば、[Ctrl]+[Alt]+[Delete]などの操作でアプリケーションを強制終了させることで、回復する場合があります。
一方、もっと深刻なハングアップの場合、パソコンの電源スイッチを切って通電を停止してから、再度起動しなければいけません。
ちなみに、電源ボタンでも終了できない場合には、最後の手段として電源ケーブルをコンセントから抜きます(デスクトップの場合)。
パソコンは電気で動く機械のため、電源が絶たれると当然ながら終了します。
なお、ノートパソコンの場合は、電源ケーブルをコンセントから外しても内蔵バッテリーから電力が供給されているため、バッテリーも外す必要があります。
クラッシュの対処法
パソコンのクラッシュには、アプリケーションなどが異常終了する“システムクラッシュ”と、ハードディスクが破損する“ディスククラッシュ”があります。
システムクラッシュが発生した場合は、まずパソコンを再起動し、問題が改善されるかどうか確認しましょう。
その他、外部機器やバッテリーなどをすべて取り外して放電したり、アプリをアンインストールしたりすることでも、改善される場合があります。
また、ディスククラッシュの場合、論理的に障害が発生し、データが破損しているときには、個人用ファイルを保持した状態で、パソコンを初期化することで対処できることが考えられます。
ちなみに、外部からの強い衝撃や急激な温度差、振動や静電気、水没や外部磁界などの障害によってクラッシュが起こり、ハードディスクに物理的な障害が発生した場合は、パソコンを修理に出すしかありません。
まとめ
ここまで、パソコンにおけるフリーズ、ハングアップ、クラッシュという3つの動作異常について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
パソコンの動作異常が発生すると、企業の業務に遅れが生じたり、重要なデータが破損してしまったりする可能性があります。
そのため、パソコンの使用頻度や台数が多い企業ほど、従業員全体に対処法を周知させておかなければいけません。