印刷・広告・DM業の個人情報の扱い方について解説します

個人情報

個人情報の漏洩が問題になることが多い昨今、どの業種も個人情報の扱い方に関しては細心の注意が払われています。

IT化が進んでいる印刷・広告・DM業も、個人情報の正しい扱い方を今一度再認識しておく必要がある業種でしょう。

様々な企業で個人情報の扱い方に注意している上に、最近では第三者認証の「マーク」の取得を目指す所も増えてきています。

印刷・広告・DM業における個人情報の正しい扱い方とは、一体どのようなものなのでしょうか?
業界の特徴を踏まえながら、順を追って紹介していきます。

個人情報の扱い方の前に、印刷・広告・DM業の特徴をもう1度確認しよう

個人情報の正しい扱い方を実践する前に、印刷・広告・DM業の特徴を今一度確認しておきましょう。

印刷・広告・DM業の特徴①作業の工程が多い

印刷・広告・DM業は、非常に作業の工程が多いのが特徴です。

まず印刷や広告の作成には、大きく分けて5つの工程があります。

依頼の受注
移動や移送
加工
保管
納品

依頼の発注先から印刷企業への受け渡しは、直接の場合もあれば、運送会社を仲介する場合もあります。

また印刷物の加工や保管、納品時には、多くの従業員の目に触れることになります。
そして、それらを納品する際も多くの従業員の目に触れることになり、運送会社など第三者が移送を行う場合もあります。

ちなみに、DMの作成工程は以下のようになっています。

DM資材の入荷
封入
宛名の貼り付け
検品
発送

DMの発送までの流れも、入荷から発送まで、常に従業員が個人情報をチェック出来るような環境になっています。
もちろん発送後も、DMは郵便局員が配送しますので、また第三者が目にする可能性が出てきます。

つまり印刷や広告、DMの作成工程には、「個人情報を目にするかもしれない人物」がこれほど多く存在するのです。

目にする可能性がある人物が多ければ多いほど、個人情報の扱い方には注意しなくてはいけません。

印刷・広告・DM業の特徴②媒体の変化が多い

印刷・広告・DM業は、元々の受注はもちろんデータで送信されます。
最初はデータだったものが、徐々に本やフィルム、紙などの媒体に変わっていきます。

これだけ媒体の変化が多いということは、データを盗まれる危険性、紙や本自体を盗まれる可能性など、他の業種よりも個人情報が漏洩するリスクが高くなるということになります。

このような印刷・広告・DM業の特徴を加味して、正しい個人情報の扱い方を実践しなくてはいけません。
次は、具体的な実践方法を解説します。

印刷・広告・DM業の個人情報の扱いについて①情報漏洩を防ぐための方法

印刷・広告・DM業の正しい個人情報の扱い方は、以下のポイントを抑えておく必要があります。

作業工程をしっかり把握しておく

まずは、数々の作業工程についてしっかりと把握しておくことです。
各工程でどのような作業が行われているのか、またその工程において、個人情報を目にする可能性がある人物は誰なのか洗い出しておきましょう。

各工程に携わる人員を限定する

全ての従業員が全ての工程に携わるような体制は、当然正しい個人情報の扱い方を実践しているとは限りません。
各工程に携わる人員を出来るだけ限定していくことが大切でしょう。

また印刷・広告であれば依頼の受注や納品、DMであれば発送など、特に重要な工程については、しっかりと個人情報の扱い方について教育を受けている人物に担当してもらう必要があります。

第三者の信頼性を考慮する

先ほども解説したように、印刷・広告・DM業は従業員の教育だけでは、個人情報の漏洩を防ぎきれない部分があります。

例えば運送会社を選ぶ際は、個人情報第三者認証マークを取得している企業など信頼性の高い所を選ぶようにしましょう。

そして、万が一のことに備えて運送会社とは機密(秘密)保持契約書を交わすようにしておくのが、個人情報の正しい扱い方に繋がるでしょう。

印刷・広告・DM業の個人情報の扱いについて②情報漏洩の主な原因

ここからは、印刷・広告・DM業における情報漏洩の主な原因について解説します。
個人情報が漏洩する原因について詳しく知っておくことも、正しい情報の扱い方に繋がります。

メールやFAXの送信ミス

個人情報が載っている見積もりのメール、FAXを誤って別の顧客に送信してしまうというケースです。
送信の前には、必ず最終チェックをするように指導・教育しておくことが大切です。

原稿や名簿などの紛失

印刷業者が預かった名簿(地方自治体からの預かっている名簿など)や原稿を、従業員が会社の中で紛失するというケースです。
こういった重要な書類の管理は、必ず一部の責任者にしか出来ない体制を作っておくことが、正しい個人情報の扱い方と言えるでしょう。

DMの発送ミス

DMには宛名が記載されたシールを貼付して発送しますが、貼り付ける書類を間違えたり、そもそもシールを印刷した時点で内容に誤りがある場合があります。
少しでもミスをなくすために、貼付先の2重3重チェックなど体制を強化しておくのは当然の対策です。

従業員のコンピュータからの情報漏洩

例えば、印刷物のデータが入っている業務用のコンピュータを従業員が持ち帰り、自宅にあるコンピュータと連動させたとします。
もし、自宅のコンピュータがウィルスに感染してしまった場合、そのコンピュータから個人情報が漏洩する可能性があります。
業務用コンピュータの持ち帰りを許可する場合は、それ以外の媒体にデータを移行させることを禁止しておくのが、正しい個人情報の扱い方です。

企業のコンピュータの不正アクセス被害

企業のコンピュータが不正アクセスの被害を受け、顧客の情報や取引先の情報が流出してしまうというケースです。
常にウィルスソフトのアップデートを行うなど、まずは不正アクセスのリスクを最小限に抑えることが、正しい個人情報の扱い方に繋がります。
もし不正アクセスの被害に遭ってしまった場合は、焦らずにコンピュータのネット接続を遮断し、ファイルのバックアップ、ウィルスの検知と削除を行いましょう。

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