情報セキュリティ

政府の“10万円給付”を悪用した詐欺にご注意ください!

監修者:金子 雅和

つい先日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急経済対策として、政府は全国民に10万円を給付することを発表しました。
ただ、発表から数日しか経過していないにも関わらず、巷ではすでに10万円給付を悪用した詐欺の事例が確認されています。
ここからは、政府の10万円給付の概要と、関連詐欺の内容について解説します。

10万円給付の概要

政府は当初、収入が減少した世帯を対象に30万円の給付を行うと発表していました。
ただ、給付対象となる世帯の基準を総務省が公表したところ、評判が悪かったこともあり、急遽全国民への一律10万円給付に内容を変更しています。
具体的には、郵送された申請書に必要事項を記載し、本人確認書類を添付して返送するか、オンラインで振り込み先口座を入力し、口座確認書類をアップロードすることで10万円を受け取れるというシステムです。
ちなみに、給付時期に関して総務省は、「迅速な給付開始を目指す」と発言するにとどまっていますが、人口規模が小さい自治体では、5月から給付が開始できるとの見通しが示されています。

10万円給付を悪用した詐欺事例について

新型コロナウイルスの感染拡大に便乗した詐欺行為は、これまでも多く確認されています。
例えば、厚生労働省を装って個人情報を聞き出そうとする事例や、「無料でPCR検査が受けられる」と嘘の電話をし、マイナンバーカードを自宅まで取りにくる事例などですね。
また、今回の10万円給付に関する詐欺行為も、給付が発表された当日からすでに確認されています。
具体的な詐欺の内容は以下の通りです。

所在確認メール

今もっとも警戒されている10万円給付関連の詐欺行為には、“給付金10万円配布につき、お客様の所在確認”というタイトルで送付されるメールを利用したものがあります。
具体的には、「各携帯電話キャリアを通し、国民に給付することになった」という嘘の文言で、メール内に記載されたURLへのアクセスを誘導するというものです。
URLを誤ってクリックしてしまった場合、マルウェアに感染する可能性がある他、口座番号やキャッシュカードの暗証番号等を窃取される可能性もあるため、絶対にクリックしてはいけません。
また、警視庁ではこのメールについて、「給付金に関して、自治体や総務省が銀行口座や個人情報などを電話やメールで問い合わせることはない」と発言していて、注意を呼び掛けています。
新型コロナウイルスの影響によって、生活に大きな支障が出ている方は、一刻も早く給付金を受け取りたいと思うかもしれませんが、上記のメールには注意しましょう。

市職員・代行業者を装った詐欺

10万円給付を悪用した詐欺としては、市の職員や代行業者を装った詐欺行為も確認されています。
安倍首相10万円給付を発表した4月17日の昼過ぎ、石川県金沢市の80代女性宅に不審な電話がありました。
その内容は、「新型コロナウイルスで10万円のお金がもらえる。どの金融機関に口座を持っているか教えてほしい」というものでした。
先ほども解説したように、自治体等から口座情報について電話、メールで問い合わせることはないため、これは詐欺行為だということがわかります。
また、兵庫県姫路市の60代男性のもとには、“代行業者”を名乗る人物から、「市役所への申請手続きを代行する」という内容のメールが届きました。
これは、個人情報や銀行口座番号を窃取したり、高額な手数料を要求したりすることが狙いだとされています。
上記2つの詐欺事例は、幸い両方とも未遂で終わりましたが、実際給付が開始されるまでの間には、このような詐欺行為が横行する可能性が十分あります。

コロナ対策室を装った詐欺

東京都では、区のコロナ対策室を装った詐欺事例も確認されています。
具体的には、電話で「〇〇区コロナ対策室です」と名乗り、「〇〇区は、区民1人当たり10万円の助成金をお配りしているので、キャッシュカードの番号または銀行口座番号を教えてください」と個人情報を聞き出そうとしてくるものです。
10万円給付は、あくまで政府が全国民に対して一律で行うものです。
上記のように、特定の行政区等のみが区民に助成金を配布するということはありませんので、騙されないように注意しましょう。

詐欺の被害に遭わないためには

10万円給付を悪用した詐欺行為には、まだ公になっていないものもあるかもしれません。
ただ、どんな内容の詐欺であっても、以下の3つのことを心掛けていれば、被害に遭う可能性はかなり下がります。

①“助成金がある”という内容の電話、メールは無視する
②細かい手続き等は決定していないため、“手続きを代行する”という電話やメールは無視する
③給付金支給に関して政府や自治体、警察から個別に連絡が来ることはないと理解する

まとめ

ここまで、政府の10万円給付を悪用した詐欺について解説してきましたが、いかがでしたか?
新型コロナウイルスの影響は世界規模で広がっていて、日本における経済活動や医療業界への影響も計り知れません。
ただ、こんなときだからこそ、弱った心につけ込む詐欺行為は横行しやすくなるため、警戒心は強く持っておく必要があります。

 

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