【GDPR】なぜEUはGDPRでのデータ正規化を考えたのか?

情報セキュリティ

GDPR(EUデータ保護規則)は、企業の個人情報保護体制に関して設けられた非常に厳しい規則です。
個人情報の保護が強化される事は良い事ですが、GDPR(EUデータ保護規則)を正規化する事によって、ビジネスが上手く発展していかない事が懸念されています。
なぜEUは、そこまでしてGDPR(EUデータ保護規則)の正規化を実践しようと考えたのでしょうか?

【GDPR】企業がGDPRでのデータ正規化に対応するのは容易ではない

企業がGDPR(EUデータ保護規則)の正規化に対応するのは、決して容易ではありません。
自社の体制を見直す為の労力が必要なだけでなく、改善点があればその都度資金も必要になります。
もちろん資金が潤沢な大企業だけに限らず、中小企業もGDPR(EUデータ保護規則)の正規化に対応していかなくてはいけません。
また日本やアメリカでは、ビジネスの発展が上手く行かないほどの規制は“悪”と捉えられるケースが多いと言われています。
従ってGDPR(EUデータ保護規則)の正規化に対応する為の労力や資金力だけでなく、正規化を受け入れ、前向きに対応する事自体が難しいのです。

【GDPR】EUがGDPRでのデータ正規化を考えるのはなぜ?

EUがGDPR(EUデータ保護規則)の正規化を考える理由は、アメリカと比較すれば分かりやすいでしょう。
アメリカは“軍事力”を高める事で覇権を握るという考え方が一般的です。
一方EUを含むヨーロッパ諸国は、“仕組み”を利用する事で、覇権を握る事が出来ると考えます。
過去に行われた戦争によって、ヨーロッパ諸国は軍事力によって大きなダメージを受けている為、軍事力で覇権争いをする事を避けているのです。
EUはまず、GDPR(EUデータ保護規則)という仕組みを考え、複数の国が結果的に得をするような環境作りを目指しています。
そもそもEU自体が、商業上の寄り合いによって結成された国際機構である為、EUで決められた仕組みを施行するというのは自然な事なのです。
GDPR(EUデータ保護規則)は、EU域内の企業が有利になり、他のエリアの企業が不利になる規則です。
例えばEU域内のユーザーにサービスを提供するApple、Google等の企業は、アメリカで施行されている規則よりも厳しいGDPR(EUデータ保護規則)に対応しなくてはいけません。
企業の中には、EU域内と域外へのサービス提供において、規約を変更するという対応をしている所もあります。
ただこの方法は非常に効率が悪く、全てのエリアでのGDPR(EUデータ保護規則)の正規化を選択する企業も増えています。
つまり、GDPR(EUデータ保護規則)が世界基準の規則に少しずつ近づいているという事が言えます。
この状況がさらに続けば、EUがGDPR(EUデータ保護規則)の正規化という“仕組み”を利用して、覇権を握る事が出来るようになります。
EUがGDPR(EUデータ保護規則)の正規化を考える理由は、そのような最終的な目的にあるのです。

まとめ

GDPR(EUデータ保護規則)の正規化は、例え日本の企業であっても該当する場合は早急な対応が必要です。
企業は新しい規則への対応に自社が該当しているのか、常に把握しておきましょう。
そして自社の努力によって少しでも個人情報の保護体制を強化を図ることをお勧めいたします。

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