テレワークを導入するなら通信環境を堅固にしよう

情報セキュリティ

近年、“テレワーク”を導入しようとしている企業は増加傾向にあります。
ただ、テレワークはオフィス外で業務が行われるため、どうしても情報セキュリティに関する不安が付きまといます。
また、中でも企業が見落としがちなのが、“通信環境”を堅固にすることです。
今回は、テレワークの概要と併せて解説しましょう。

テレワークの概要

パソコンを主とした通信機器を利用し、自宅などのオフィス外で業務を行う働き方を“テレワーク”と言います。
具体的には、企業と労働契約を結んでいる従業員が、本来勤務すべきオフィス以外の場所で仕事をすることを指しています。
いわゆる“在宅勤務”ですね。
また、一口にテレワークと言っても、そのルールは企業によって異なります。
例えば、企業が特定のオフィスを持たず、従業員がそれぞれ思い思いの場所で業務を行う形のテレワークもあれば、1週間のうち数日はオフィスで仕事をしなければいけないなど、一部がテレワークとなっている場合もあります。
場所を選ばず働くことが可能で、かつ月々の給与が保証されているテレワークは、会社員と自営業の長所を併せ持った新しい働き方であり、近年の働き方改革に影響された代表的なスタイルだと言えるでしょう。

テレワークの情報セキュリティについて

冒頭でも触れたように、テレワークは業務がオフィス外で行われるため、どうしても情報セキュリティに関しては不安な部分が多くなります。
ただ、使用するパソコンに関しては、企業が各従業員に貸し出し、それのみを使用させるような規則を設けることで、情報セキュリティが堅固になります。
もっと言えば、その社用パソコンにセキュリティツール(振舞い検知など)を導入し、外部の媒体を使用不可にしておくことで、さらにパソコンの情報セキュリティにおける問題は少なくなります。

見落としがちな“通信環境”への対策

すでにテレワークを導入している企業の多くは、前述のような情報セキュリティ対策を取っています。
ただ、“通信環境”の情報セキュリティに関して、見落としがちな企業は意外と多いです。
つまり、パソコンの情報セキュリティは堅固でも、通信回線は一般のウェブサービスを使用させているというケースですね。
これでは、接続するサーバ内の情報が窃取され、企業にとって重大なインシデントに繋がってしまう可能性が高くなります。
そのため、テレワークを導入するのであれば、企業は“VPN”を採り入れるべきでしょう。
VPNは、Virtual Private Networkの略で、日本語では“仮想専用線”と言われるものです。
ネット上に仮想的な専用線を設け、セキュリティ上の安全な経路を使用し、データをやり取りするものであるため、改ざん、窃取、盗聴などから情報を守ることができます。
もちろん、必ずしもVPNを採り入れないといけないわけではありませんが、少なくともテレワークにおいて使用される回線の環境、通信経路の安全性に対する担保が必要かどうかは、必ず検討すべきポイントだと言えるでしょう。

特に通信環境に注意すべき職種は?

テレワークを導入する企業の職種が“クリエイター”である場合は、特に通信環境に注意すべきだと言えます。
クリエイターとは、自身の価値観を提示するアーティスティックな作品を作ったり、クライアントのニーズや目的を達成するための制作物を作ったりする職種のことを言います。
このような職種は、テレワークとの相性がとても良いとされています。
なぜならクリエイターにとって、落ち着いた環境で時間に縛られず、発想を練ったり、業務に取り掛かったりできることは、大きなプラスになるためです。
ただ、その反面マーケティングの業務で新商品情報など、機密性が高い情報に触れる機会も多いため、必ず通信環境には気を付けなければいけません。
それこそ、先ほど解説したVPNの導入を検討すべきでしょう。

発展の意味でも通信環境を堅固にすることは大切

現在の日本における通勤事情、家庭環境などを考えたとき、テレワークはこれから先も日本社会にとって必要不可欠なものだと言えます。
だからこそ、テレワークを導入しようとしている企業、あるいはすでに導入している企業は、通信環境を堅固にしなければいけません。
なぜなら、問題が頻発したり、大きな情報セキュリティ事故が発生したりすると、企業の導入事例が少なり、テレワークという新しい働き方の発展が止まってしまうためです。
また、問題や情報セキュリティ事故ばかり起こると、世間におけるテレワークのイメージも向上せず、日本社会に必要なものが、いつまでも否定的な目で見られることにも繋がりかねません。

まとめ

ここまで、テレワークの概要、テレワークの通信環境における重要性について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
テレワークを導入する企業は、自社におけるリスクの軽減と同時に、テレワークという働き方の発展も考えなければいけません。
そうすれば、テレワークの環境もどんどん整っていくことが予想されますし、そこからまた新たなアイディアが派生する可能性もアップします。

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