【ウイルス感染対策】UTMに関する疑問にお答えします

ウイルス感染

企業が採り入れるべきウイルス感染対策の1つに、UTM(統合脅威管理)が挙げられます。
複数の異なるセキュリティ機能を1つのハードウェアに統合しているUTMは、ウイルスを始めとしたあらゆる脅威に対して効果を発揮します。
今回は、そんなUTMに関する“よくある疑問”にお答えしたいと思います。

UTM導入にやるべきことは?

UTM導入前にやるべきこととして挙げられるのは、まず現在の企業におけるウイルス感染対策の再確認です。
UTMには、ファイアウォールやアンチウィルス、IDS/IPSやアンチスパムなど、数々の機能が搭載されており、UTMを採り入れるのであれば、既存の対策の中で不必要なものが出てくる場合があるためです。
また、UTMはメーカーや機種ごとに、パソコン接続台数の上限が存在します。
そのため、現在企業で使用しているパソコン、またはこれから利用するパソコンの台数も事前に確認しておきましょう。

UTM導入の際はどんな作業を行うのか?

企業がUTMを導入する際に行われる設置作業は、主に以下の3つに分けられます。

① LAN構築
② ウイルスチェック
③ UTM設定

LAN構築は、企業内のLANとUTMを繋げる作業であり、ウイルスチェックは、UTMを導入する前の段階で、企業のパソコンがウイルスに感染していないか確認する作業です。
また、UTM設定は、文字通りUTM側の細かい設定と、パソコンへのUTMインストールを指しています。
ちなみに、UTM導入にかかる時間は早くて1時間、長ければ5時間前後かかる場合もあります。
導入時間が長くなるかどうかは、パソコンの利用台数や利用環境によって変わってきます。

UTM導入時は通常通り業務ができるのか?

UTMを企業に導入する際は、基本的に業者がパソコン1台で数分間ずつ作業を行います。
そのため、作業をしてないパソコンに関しては通常通り使用し、業務を行うことができます。
ちなみに、UTM導入時は業者がオフィス内に立ち入るため、立会人が必要になります。
また、設置作業中常に付き添っておく必要はありませんが、設置が終了した後は、設置内容の確認などが行われるため、再び立ち会わなければいけません。

UTM導入の費用はどれくらい?

UTMの導入費用は、企業のパソコンの利用状況、利用環境、レイアウトなどによって変動します。
そのため、都度見積もりを取り、できるだけリーズナブルな費用に抑える工夫が必要です。
ちなみに、UTM導入費用の内訳(アプライアンス型の場合)は、本体料金、設定費用、設置費用の3つで構成されています。

導入するUTMに必要な機能は?

すべてのUTMに同じ機能が付いていると思っている方もいるかもしれませんが、それは間違いです。
UTMはメーカーや機種によって、搭載されている機能が異なります。
また、どんな機能が付いているUTMを選ぶべきなのかについてですが、まず1つ言えるのは、“視認化ツール”が付いているものを選ぶべきだということです。
なぜなら、視認化ツールが付いていれば、ウイルスのブロック状況を確認できるためです。
それ以外で言うと、ウェブフィルタリングやアンチボット、ログ取得なども付いているものが望ましいですね。
これは、多くの企業がセキュリティポリシーにおける“機器選定”の要件に盛り込んでいる機能であるためです。

どんな業種がUTMを導入しているのか?

UTMは医療や通信、金融や建設、サービス業など、あらゆる業種で採用されています。
もちろん、規模の大きい企業だけでなく、近年は中小企業で採用されるケースも増加しています。
また、UTMは主に顧客情報を取り扱う業種で導入されやすいという傾向があり、ウイルス対策としてだけでなく、マイナンバー情報の漏えい対策としても注目を集めています。
ちなみに、漏えいして困るような情報がない企業であっても、UTMの導入は必須です。

UTMは機器を設置しなければ導入できないのか?

一般的なUTMは“アプライアンス型”といって、実際オフィス内に1台の機器を導入するものです。
ただ、UTMには“クラウド型”というものもあるため、必ずしも機器を設置しなければ導入できないわけではありません。
アプライアンス型を利用する場合には、ハードウェア(機器)の調達期間以外にも、パソコンの台数や性能を加味したサイジングを実施した上で導入する必要があります。
一方、クラウド型の場合は、ハードウェアの調達期間がないため、比較的短期間でUTMの利用を始められます。
また、クラウド型であれば、一度特定拠点からスモールスタートで運用し、安定した運用が行えることを確認した後、順次他の拠点に規模を拡大したり、機能を増やしたりすることができるため、運用に柔軟性を持たせることができます。

まとめ

ここまで、企業のウイルス感染対策として有効なUTMに関する疑問を解決してきましたが、いかがでしたか?
今回お答えした内容は、あくまで一般的なUTMに関する内容です。
決してすべてのUTMに当てはまるものではありませんので、その点はご了承ください。
どのメーカー、機種のUTMがもっとも自社に向いているのかに関しては、やはり専門業者と打ち合わせをして導き出すことをおすすめします。

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